都銀4行の9月の住宅ローン金利は、下表の通りです。
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変動金利型を除く全てが引き下げ、2カ月連続です。引き下げ幅は-0.050%~ー0.200%、これも2カ月連続で同じ下げ幅帯となりました。幅的には4行の10年以上がー0.200%下げ(前月は三菱東京UFJの20年もののみ)となり、この点では前8月とは異なりました。7年ものまではー0.050%~ー0.150%に別れましたが、出来上がりの水準は4行横一線となったのです。

この金利水準を受けて引き下げ後の適用金利は、下表の通りです。
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引き下げられた住宅ローン金利だが、その背景となった長期金利の動向は、下図の通りです。
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改定日前日(=末日ベース)比較での長期金利の下げは-0.080%(8/31-7/30)。下げトレンドの継続が見られましたが、月末近く(8/26~8/30)+0.120%と急上昇する場面があり、末日にー0.055%急下降するなど荒れた中での月替わりでした。

1ヵ月でー0.080%の長期金利の下げ自体は、今般の下げ基調トレンド下では丁度中間の水準です(2010年4月以来5カ月間の下げトレンド継続中、その中で今回の下げ水準は3番目。最も下げが大きかったのは5/31~6/30にかけてのー0.175%下げ。その時の金利下げはー0.000%~ー0.100%)。

にもかかわらず、9月都銀各行の住宅ローン金利の下げが0.200%主流と大幅なものになったのは、予てこの欄で指摘しているように、必ずしもマーケットと機械的にパラレルな動きにはならない。相当程度の経営判断(いわゆる恣意性とでも言っていいでしょうが)が入った結果の水準改定が見られます。このことのほかに今月については特に業界環境と競合他社商品との兼ね合いを総合的に考慮した経営戦略上の対応があったものと見ています。即ち、全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】の金利水準を睨んだ水準訂正が図られたのではないかとの見方を持っています。

業界環境的には、本年4~6月の国内銀行の住宅ローン新規貸出額は2兆74百億円で前年同期比約20%減少。フラット35は、35S(金利引き下げ対象物件に適用される商品名)の申し込みが今年2月(緊急経済対策で当初10年間ー1.00%引き下げが2月15日以降適用となった)以降、前年同期比3~5倍のぺースで伸びており、7月は4.5倍の1万2243件と過去最高になった(日経新聞2010年8月19日)。つまり全体の需要は落ち込んでいるが、フラット35は伸びている資金シフトが起きている状況なのです。

競合他社商品的には、住宅ローン取扱金融機関での住宅ローン商品競争は、足元ではフラット35対銀行プロパー住宅ローンの貸出競争の様相を呈しており、フラット35の断然有利な状況が作られているのです。別稿でも触れるが、フラット35の9月適用金利に引き下げ措置を加えるとフラット35でも1.06%、フラット20では0.87%と言う水準で借り入れることが出来るので、敢えてリスキーな変動金利を検討する必要がない十分満足できる低い水準で調達可能なのである。

この状況がいつまで続くのかは全く分からないというのが正解。9月が底で来月には反転するかもしれないし、反対に6ヵ月連続の下げとなるかもしれないし。金利に一喜一憂することなく、調達する時がベストと思って今なすべきことを清々と進捗させることが肝要なのではないでしょうか。