ソニー銀行の5月適用の住宅ローン金利が公表されました(下表)。

変動と固定期間10年ものが僅かながら引き下げ、固定期間15年もの以上の超長期ものが引き上げ、他は据え置きとなりました。同行開闢以来のローン金利の推移は下図の通りです。

この一カ月間の参考基準金利としているスワップレートの動きは、下図のような動きでした。

これによると1年以外は、この一カ月間で上昇していました。10年以上は10べーシスポイント(bp)以上の上げとなっています。
このような状況の中で、固定期間10年もの金利が僅かではありますが、引き下げられたのはなぜでしょうか?住宅ローン供給サイドに金利の下げ渋り現象が見られると、この欄でも再三指摘してきました。風向きが変化したのでしょうか?参考基準金利は上昇している中での引き下げの原因は何か?どこにあると見たらよいのか、探って見ました。
下グラフは、ソニー銀行と住信SBIネット銀行の優遇措置適用後の金利差を期間もの別に、この半年間の推移を辿ってみたものです。

グラフの中で赤線が固定期間10年ものの場合の金利差の推移を表しています。12月までは目立ちませんでしたが、1月以降の金利差が0.3%以上の開きが続きました。ソニー銀行は金利水準据え置きできましたが、住信SBIネット銀行は、12月に0.05%引き下げ、1月に0.15%引き下げました(この点では同行が市場の動向を素直に反映したと言えるかもしれません)。このため金利差が拡がりました。

固定期間10年ものの金利と言えば、住宅ローン借入者には人気の期間です(貸し手側がキャンペーンを打って呼び込んできたという背景も見逃せませんが)。後発の住信SBIネットがローン取り込みを企図したとしても不思議ではありません。それが功を奏したかどうかは定かではありませんが、先日同行の住宅ローン貸し出し累計額が2000億円を突破したとのプレスリリースが出ました(最速到達を強調したかったようです)。
さすがに金利差がこれだけありますと、借入時の事務手数料の違い(ソニー42千円の定額、住信SBI2.1%の定率)以上と言えます。これだけが原因とも思いませんが、今回の定石に逆行した引き下げの原因の一つが、このあたりにあると見ましたが。ますますネットバンク2行の競争が激しくなってくるものと思われます。住信SBIネットの5月金利はどうなるか注目です。
追記:ネット銀行5月の住宅ローン金利と題してこちらに載せました。

