スウィング・ジャズの王様、グレン・ミラーの生涯を描いた伝記映画で1953年のアメリカ発。昨夜、七夕の静かな追分でのシネマタイムに初めて観ました。「ムーンライト・セレナーデ」、「真珠の首飾り」、「茶色の小瓶」などあまりにも有名な名曲。必ず聞いたことがある曲ばかりですが、”曲”誕生秘話とでもいうようなエピソードを持って改めて聞くことができ、遅まきながら感動です。演奏旅行でデンバー(10年ほど前にフロリダに行く途中トランジットしたことで馴染みがありました)にきたグレン・ミラーは、コロラド大学時代の恋人ヘレンに電話をかけた。デートを申し込んだが、グレンがヘレンの家に着いたのは真夜中。2年間も音信不通の上での、この仕打ちにヘレンは大いに怒るが、グレンの音楽への夢を聞いて、彼を支えていくことも悪くないと思ってしまう。またまた2年間の期間を経てグレンはヘレンにプロポーズ。結婚した二人は手を取り合って、新しい音楽を作ることに邁進していくのです。
2時間近い作品の最後は、涙なくしては観れません。
志願して戦地に赴いていたグレンが音楽番組の定期放送をパリで行うためにロンドンから飛行機で移動します。このとき一人だけ別便で、霧のロンドンからドーバー海峡を渡るはずだったのですが......
自宅でクリスマスツリーの飾り付けも終わり、パリからの放送を待つヘレンのもとに番組が始まります。
「ムーンライト・セレナーデ」のオープニングナンバーで演奏が始まり、司会者のナレーションです。「こんばんわ。今夜はパリからの放送です。しかしグレン・ミラーはここにはいません。今からお送りする曲はクリスマスの今夜ご遺族に捧げるために作られた曲です。」ラジオからは「茶色の小瓶(リトル・ブラウン・ジャグ)」が流れます。ヘレンの目からはみるみる涙が溢れてきます。寄り添うように一緒に聞いていたグレンの親友チャミーが言います。「グレン・ミラーはいなくなったけど、グレンミラーの音楽はずっと後世まで受け継がれていく。」
1954年の作品ですからすでに54年が過ぎます。音楽的に、映像的に、少しも古さを感じさせません。ちょっとマニアック的ですが、ヘレン家のインテリアなどは現代の我が国でよく取り入れられているもので、逆に、当時のアメリカの凄さを改めて思い知らされるところでもあります。
以前、この日記でデボラカーの「めぐり逢い」について触れました。それは1957年の作品でした。ヘレンミラー物語を観てやはり連想したのが慕情でした。1955年の作品です。私が未だ7~8歳の頃のことなのです。最近無性に出生時ころの映画に触れたくて仕方ありません。先週観た「ニューオリンズ」が1947年、「黄色いリボン」が1949年の作品でした。次ぎは何を観ようかな。

