ソニー銀行の2010年2月適用の住宅ローン金利が発表された。

変動金利、固定金利とも全て引き下げ、前月に続いて2カ月連続での引き下げとなった。同行開闢以来の住宅ローン金利の推移は、下図の通り。

マーケットの動向はというと、当行が参考基準としているスワップレート(SW)の動きは、下図の推移を辿った。

グラフだけでは十分読み取れないかもしれないが、この一か月全て上げている(SW1年+0.007bp、SW2年+0.003bp、SW3年+0.005bp、SW5年+0.010bp、SW7年+0.012bp、SW10年+0.005bp、SW15年+0.014bp、SW20年+0.025bp、SW30年+0.056bp)。
マーケット通りとすると上げてもよいところが挙って下げたのである。この一年間の中でSWが直前一カ月前と比較して全て上げた局面が今回を含めて3度(①2009年3-4月、②同年10-11月、③2010年1-2月)あった。その時の当行のローン金利改定は、①変動のみ下げ、他は据え置き、②全て上げ、③全て下げと対応は分かれている。
今回の金利改定が市場の動きに逆行する形で下げたのは競合他社との金利の開きが拡大し、需要取り込みにマイナス材料となりかねないとの経営判断があったのではないかと推測される。
即ち、当行が強く意識しているかどうかは別にして競合先の一つに後発ネットバンクで急速に貸付残高を伸ばしてきている住信SBIネット銀行がある。同行は、2009年11月30日に住宅ローンの実行額累計が3500億円を突破。2007年9月24日の開業日以来799日で到達している。しかも3000億円から3500億円までの500億円上乗せに要した日数は100億円毎に22.82日となり、3000億円までの100億円毎に要した日数23,96日よりピッチが上がっている。
当行の2009年9月中間期末の住宅ローン残高は5259億円、時点のズレはあるがその差は1700億円程度と未だ相当の開きはあるが大分迫りつつあるようだ。以下のような同行の思い切った適用金利も判断材料の一つに入れてのものではないか、その色が濃く出たものと見ている。両行の残高競争問題は、こちらでも触れている。
同行は、昨年秋から変動金利キャンペーンを実施しているが、1月からこれをさらに引き下げ幅拡大した変動金利限定キャンペーンを実施中(1月実行の適用金利:変動金利年0.975%)である(日経新聞にも記事となって取り上げられインパクトを与えた)。加えて、固定期間ものの金利は、1月全て据え置きとした。このため当行は前月一部スワップは上がっていたが全て引き下げを図って”差”を埋める動きに出たのであると。そして、今月もその継続延長線上にあると見ている。

住宅ローン業界の中でのネットバンクの存在意義は、貸付残高の着実な伸びとなって徐々に影響力を高めてきていると主宰は見ている。これは強まりこそすれ弱まることは当面ないだろう。引き続き注意深くウォッチしていきたい。
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