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軽井沢日記TOP » 住宅ローン, 住宅ローンアドバイザー » ソニー銀行の住宅ローン(3)ローン金利下げ渋りの背景
2009/1/20 火曜日 at 16:07:31

ソニー銀行研究の3回目は、予定を変更して「ローン金利下げ渋りの背景」研究です。1回目はこちらを2回目はこちらをごらん下さい。 

先だってこちらのレポートでソニー銀行の住宅ローンが下げ渋ってきている。参考基準金利にしているスワップレート(以下SW)の下げより、ソニー銀行の住宅ローン金利の下げが少ないのではないかと指摘しました。以下は、その検証です。

下図左は、2008年6月から2009年1月までの15日(ソニー銀行金利改定掲載日)のSWを期間もの別に掲示しました(6月から手元資料が整っており、それ以前は不備。整備次第別途報告。)。下図右は、ソニー銀行の2008年7月から2009年2月適用までの住宅ローン金利を期間別に見たものです。ソニー銀行は、例えば2008年6月13日のSWをもとに2008年7月の住宅ローン金利を決めて発表しています。グラフの青線が期間中で最も古く、赤線が最新となります。
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それぞれのグラフの下部に表示したマイナス数値は、各期間別の青から赤への下落幅です。例えば、2年もののSWは0.718%下落に対して、ソニー住宅ローン金利は0.270%の下落と見ることができます。以下、各期間別に見た反映率が下表です。
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これによると、7月から2月までの下落幅(赤字)は、7月から12月のそれ(青字)を下回っています(僅かに5年物が例外)。つまり11月までの下落反映率は最低で40.25%、最高で62.85%でしたが、12月以降は最低で36.23%、最高で48.91%と全体として下げ渋ってきていることが読み取れると思います。

この背景には、国内外の金融経済環境の混乱・悪化及び将来展望が当分描きにくい状況となっていることが挙げられ、その影響が当行のB/S、P/L等にも既に現われてきています。

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①直近H20年9月中間期経常利益は1,401百万円、純利益は732百万円、対前年同期比▲5.5%、▲62.4%の減益でした。53%の増収(+6,178百万円)にもかかわらずこれを上回る費用の増加6,281百万円が原因でした。特に、第2四半期だけを見ると経常収益9,109百万円、経常費用8,770百万円、経常利益338百万円、純利益194百万円と急速に利益低落が見られます。過去にも今回を上回る減益決算はありましたので、この点から考えるとまた回復すると期待したいところですが、今回は少々状況が異なるように思えます。
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②上表は、当行の利鞘の推移を見たものです。資金利鞘はH20/9は0.26%と急減(H19/9比▲0.26%と半減)です。運用利回りの悪化(▲0.11%)と調達利回りの上昇(0.16%のコストアップ)によるものです。経費率はスケールメリットが効いてきたのか逐期低落してきていますので、総資金利鞘の減少要因もほぼ同様の原因と考えることができます。
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③運用の中心は、有価証券と住宅ローンです。有価証券は、AAAといった高格付ものをポートフォリオの中心に据えた運用姿勢はずっと取られてきましたが、昨今の急激な環境悪化を受けてこの半年間だけでもAAAのウエイトを7.0ポイント上昇させてH20/9末64.1%とするなど質への逃避を急いだようです。

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④しかし、米国発の金融不安・不信問題は、足元では国内債券より外国債券の方により大きい評価損の発生となって現われてきています。更に、10月以降においてもこの傾向は続いていることから、年度末に向けて一段と評価損計上が不可避ではないかと懸念されるのでです。

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⑤加えて、H20/9中間以後の資産査定状況が気になるところでもあります。査定対象資産の太宗は住宅ローンです。その債務者は、推測するに過半はサラリーマン層ではないか。この雇用情勢が厳しい状況であることは周知のとおりです。当行の場合は、前年度年収が400万円以上の方々に絞っており、比較的雇用問題の波及が及び難い層と期待しがちだが、現下の情勢はそうした期待を打ち砕いてしまうほどの悪化ぶりであり、当行も例外ではないと見ておかなければならないと考えます。

以上、雑駁ですが当行のHPにアップされているディスクロージャー資料をもとに「なぜ住宅ローン金利は下げ渋ってきているのか?」をソニー銀行を例として見てきました。当行は、平成初期のバブル期を経験していない、資産内容が傷んでいない銀行の代表格と主宰はみており、その経営理念が”FAIR”であることと合わせ個人的には殊のほか注目しています(個人的には、同行設立後すぐに預金口座開設をしましたが、まだ取引開始には至っていません)。

さるH20/10月末には60億円の増資を実施。自己資本の充実を先手を打って実施しました。このソニー銀行でさえ(というと少々誇張の感が否めませんが)住宅ローン金利の取り扱いに慎重です。他の銀行各社が同様な行動をとったとしても決して不思議ではありません(横並び意識の強い体質の業界です。寧ろ、ソニー銀行以上にローン金利の下げ渋りが起こり、実態面ではローン審査がより慎重になる、事実上の蛇口の絞り込み)。
メガバンクをはじめとした国内金融機関の住宅ローン政策は、今後難しい舵取りを迫られることになるものと見ています。


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