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軽井沢日記TOP » 住宅ローン, 住宅ローンアドバイザー » 住宅ローンの新聞広告に新顔登場
2008/8/22 金曜日 at 18:39:03

今年1-6月の住宅ローンの新聞広告については、先日取り上げてレポートしたところです。7月から8月にかけて、各社とも預金獲得のためにそのスペースが割かれ申し合わせたかのように見事に住宅ローンの広告を目にする機会はありませんでした。不冴えな不動産市場事情もこれに拍車を掛けたのだと思います。

そんな中久しぶりに住宅ローンの新聞広告が目に留まりました。うっかりすると見過ごしてしまいそうなカラー刷りの写真が大きくスペースを埋めた広告です。写真は3枚並べられていました。一枚は豪邸玄関先の垣根を庭師が剪定をしている写真、一枚は山手イタリア山庭園と書かれた道標識のアップ、一枚は整然と街路樹の茂った歩道の先にそびえたつ高層マンションの写真。これだけではとっさにこれが住宅ローンの広告とは分かりません。広告の活字にしては控えめな大きさでスペースの端のほうに、
―あなたの銀行は住宅購入のために1億円以上融資してくれますか?
―「HSBCスマート住宅ローン」(預金連動型)
と書かれているのを見てやっとこれが住宅ローンの広告であることに気付きます。写真にも小さくDen-En-Chofu、Yokohama Yamate、Odaibaと撮影場所が記されていました。
金融資産1000万円以上の富裕層を顧客対象とした金融サービスHSBCプレミアの一つの品揃えとしての住宅ローンの広告だったのです。HSBCとは、元々香港上海銀行(The Hongkong Shanghai Banking Corporation Limited.)から来ています。1997年に香港が中国返還されるのを政治的リスクと捉え、本社をイギリス本国に移転すべく持ち株会社HSBCホールディングスを設立。その名残としてHSBCが生かされているのです。従って、現在の香港上海銀行は同グループの傘下の一つに位置付けられ、且つアジア太平洋地域における中核子会社となったのです。 話を本論に戻すと:-
HSBCスマート住宅ローン(預金連動型)のウリは、預金連動・元金均等返済方式・融資金額に上限なし・保証料不要の4点です。

預金連動はすでに何行か手掛けているお馴染みの仕組みです。元金均等のみは、元利均等返済が主流の中にあって顧客の選択肢を縛るもののように思われますが、富裕層が相手であること、銀行から見ると元利均等返済より回収が早まるので債権管理上ベターと言えます。融資金額に上限なしではありますが、担保評価額の90%以内との縛りがあり、しかも担保評価は当行が決めるものであり、特段目を引くような内容ではありません。保証料不要は、富裕層を保証できる保証人を探すのが大変でしょうから、不要は当然と言えば当然でしょう。邦人系銀行でも保証人不要は、決して目新しいウリとなる項目ではなくなってきているのがトレンドです。

金利は、以下のようになっています。
hsbc-kinri20080822.JPG
この水準を他の住宅ローン取扱金融機関と比較してみますと、次のとおりです。
hsbc-hikaku.JPG

HSBCの住宅ローン基準金利は、三菱東京UFJ銀行並みを期間によって多少優劣する水準で、ソニー銀行、新生銀行よりは劣後する水準です。HSBCでは預金連動型か否かによって、また担保の掛け目*によって金利のディスカウントがあります。その最良条件ものと他行の金利優遇措置適用後の水準を比較すると概ね0.5%-0.6%程度HSBCが劣後しており、ソニーなどとは1%近く劣後しているものもあります。金利面でのウリがあるとは言い難いようです。

このように見てくるとHSBCプレミアの住宅ローンの最大の特徴は、どうやら融資金額に上限なしという点と言えるでしょう。国内の住宅ローン取扱金融機関は、融資上限額が通常1億円まで。1億円以上を住宅ローン商品として品揃えしている数少ない先にGE Moey(GEコンシューマー・ファイナンス㈱)の「億さまプラン」があります。これは融資額の最大が2億円です。

1億円以上の住宅ローン需要は、サラリーマンにはほとんど縁がない世界と言えるでしょうが、滅多に調べる機会もないことなのでこの際両者の商品比較をしておきたいと思います。(次回に続きます。)

ということで、冒頭でふれた広告に掲載された3枚の写真は、どうやらHSBCプレミアがターゲットとする富裕顧客層の象徴的なシーンを打ち出したかったように思えます。


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