第三世代の住問題としたのは、以下の理由からです。学校卒業までが第一世代、サラリーマン卒業までが第二世代、その後の人生が第三ステージと捉えているからです。敢えて第三世代としたのは、団塊世代と呼ぶには対象が限られ的確でない。老後と呼ぶには言葉の響きに躍動感がなく適当でない等からこう呼ぶことにしました。
シリーズ「第三世代の住問題」を考えるの2回目は、私が一方的に師と尊敬する紀平正幸氏のコラムから引用させていただいたものを紹介することにします。紀平さんとの出会いについてはこちらに記してありますが、私が住宅ローンアドバイザーを真剣に考えるきっかけを提供してくださった、と私の中では思っている方です。 某氏の紹介を得て千代田区麹町の事務所に紀平さんを訪ねたのは2007年11月末のこと。一時間足らずの面会でしたが、人柄、発想、行動、私の想像通りの方との印象を強く抱きました。それを契機に一層大きな関心を持つことになりました。余談ですが、帰宅後興奮を抑えられず妻に紀平さんとの面談を話しました。「良かったですね」との反応。その時は二人の会話がそれ以上発展することはなかったのですが、その後の日常生活の中で紀平さんの記事を見つけると、「先生のお書きになった記事が出ていますよ」と妻が教えてくれる。そんな紀平氏のコラムに私が共感できる考えに基づく行がありましたので、事前承諾はいただいておりませんが転載させていただくことにします。コラムは、同氏が主宰する東京FPコンサルティング㈱のHPの中のウイークリーコラム欄に3回にわたって書かれた「マイホーム 購入と賃貸の選択」にあります。以下その3回目から転載します。マイホームから老後資金をつくりだす
今後も公的年金の受給開始時期が遅くなり、受給額も削られるため年金収入だけでは老後資金が不足します。このコラムの3月8日掲載の『成熟時代の老後資金の考え方』で試算しているように、現在40代のサラリーマン世帯では年金収入で不足する老後資金は約3000万円になります。
労務行政研究所「退職金・年金事情2005年版」によると、大学卒の60歳退職金は平均2400万円となっています。したがって、不足分を退職時までに準備するか、60歳以降も働くなどして収入を得ることが必要となっています。
そこで、この老後資金の確保の一つの方法として、マイホームというストックを老後資金というフローに換えることを考えてみてはいかがでしょうか。つまり、子育てに使った広いスペースの住まいから、夫婦二人の生活にあったスペースに住み替えるのです。住み替えには、いくつか選択肢があります。それぞれについて、活用方法などを考えてみましょう。売って買う
1つ目は、今までの住まいを売却して、中古の住まいに買換えてその差額の資金を老後資金にします。子育てをしてきた広い住まいは、老後の二人のためには広すぎるし、高齢者が住むためにはバリアフリー化のためのリフォームが必要になってきます。たとえば築30年程度の3LDKのマンションを売却して、売却代金の中から築10年程度の中古マンションに買い換えれば、高齢者になっても使える設備や使用の間取りを選ぶことも可能です。
売って借りる
2つ目は、今までの住まいを売却して、老後は賃貸住宅に住み替え、売却資金を住まいの家賃と老後資金に充てる方法です。従来、高齢者は家賃の不払いや病気、事故などの理由から入居が敬遠されがちでした。しかし2001年の「高齢者の居住の安定確保に関する法律」が施行されてから、高齢者の住まい環境は大きく改善されています。
たとえば、財団法人高齢者住宅財団(http://www.koujuuzai.or.jp/)では、高齢者が入居可能な賃貸住宅の情報を提供しています。これは「高齢者円滑入居賃貸住宅」の登録・閲覧制度といい、全国の60歳以上の高齢者の入居を拒まない賃貸住宅をHP上などで閲覧できるようにしている制度です。
貸して借りる
3つ目は、今までの住まいを貸して、自分たちは夫婦の暮らしにあった小さな賃貸住宅に住み替える方法です。貸す広い住まいの賃料収入と、借りる狭い住まいの支払い賃料との差が老後資金の足しになります。
定年を過ぎても、しばらくは終の棲家を決める気にはなかなかならないものです。しばらくは田舎暮らしや、都会暮らし、海外でのロングステイなど自由な時間を楽しみ、70歳になる頃には、そろそろ終の棲家も決まってくることでしょう。
子育てをした懐かしい我が家に戻ってもいいし、体調が心配なら住まいを売却して施設に入るのもよいでしょう。
こうして、購入したマイホームを活用することも考えてみてはいかがでしょうか。
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