先日、日経新聞に「省エネ・200年住宅・2世帯向け ローン減税 新設」なる記事を目にしました。住宅ローン減税については、現行制度が今年度で終了すること、足もとの景気対策の一環として存続を図りたいとの狙いが当局にはあるような視点から書かれたものが2週間ほど前にも掲載されていました。目先の人気取り政策として住宅ローン減税を考えるとしたら本旨に非ずと考えます。
住宅ローン減税措置は、本来的には景気対策といった目先の需要喚起策的発想でとらえるものではなく、長期的な発想のもと国民の資産形成に真に資するものでなければならない、との思いが私には強くあります。今回は、景気対策的視点は一応影が薄れてはいますが、本音のところはまだよく見えてきません。しかし、省エネにしろ200年住宅にしろ(2世帯向けを同列に議論するのは無理なような気がしますが)重要な政策課題であり、”当面”を乗り切ればいいテーマではない筈です。
従来の住宅ローン減税の視点は、新築住宅取得者向けの所得税減税でありました。住宅の規模と住宅ローンの借入額と年収などが決定要因でした。減税を享受できるのが当初購入者だけに限って適用されてきました。省エネは、新築時のみならずたとえそれが中古市場に出た場合でも省エネ住宅としての機能を装備しているものです。減税の適用に当たっては中古取得者にもその権利が及ぶような税適用体系を考え出していただきたいものです。200年住宅については尚更この点は明確です。住宅戸数は、世帯数との関係からみると充足されたと見られる水準にあります。
従って、今回の住宅ローン減税は、今後の我が国の住文化を変革するくらいの気概を持って考え出してほしいものです。卑しくも重箱の隅をつつく様な場当たり的な減税措置にならないよう優秀な関係者が知恵を出し合っていただきたいものです。
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